投稿日時: 09/18
瀬田
2024年は灰谷健次郎(1934年10月31日~2006年11月23日)生誕90周年にあたります。神戸生まれで大阪学芸大学(現在の大阪教育大学)を卒業し小学校の教師をしながら児童詩誌『きりん』の編集や詩や小説を執筆していました。17年間の教師生活を経て1974年『兎の眼』を発表、あるべき教育・教師像を追及して反響を呼び、日本児童文学者協会新人賞を受賞。この『兎の眼』の中でストライキ(仕返し)に対してこんなセリフがあります。「そんなだれでもやるようなことはやるな、たちまち人がこまるようなことをとくとくとしてやるな。どんなに苦しくてもこの仕事をやりぬけ。それが抵抗というものじゃ」この言葉は灰谷健次郎の「自己への抵抗」を意味しています。「自己への抵抗」とは仕返しをして満足するのは憎しみや怒りにそのまま流された行為。でも人はそのネガティブな感情の流れに抵抗でき、怒りや憎しみに抵抗できたら、それこそが「人の道」にそった「美しい行い」だと私たちに教えてくれているのではないでしょうか。
展示期間:2024年10月1日(火)~2024年10月31日(木)
展示場所:本館B1 展観D(新館側)
主な展示資料
『兎の眼』
『わたしの出会った子どもたち』
『すべての怒りは水のごとくに』
『子どもになりたいパパとおとなになりたいぼく』
『子どもへの恋文』
『せんせいけらいになれ』