龍谷大学図書館主催の展観等で配布した図録バックナンバーのうち、著作権者等の了解が得られた図録を公開します。
『特別展観 <紫式部>の物語』
中古文学会2023年度秋季大会が本学大宮学舎で開催されることを記念し、龍谷大学大宮図書館所蔵の貴重資料を通して、“『源氏物語』作者という物語”を生きる〈紫式部〉を多面的に紹介します。
1 〈紫式部〉とその時代
紫式部の日記や歌、紫式部と同じ時代を生きた人びとに着目しながら、私たちがイメージする〈紫式部〉がどのような文脈=物語の中から紡ぎ出されてきたのか、その一端を辿ります。
2 『源氏物語』の世界
紫式部によって紡ぎ出された『源氏物語』によって、物語作者〈紫式部〉が誕生しました。その『源氏物語』の世界を写本や板本からかいま見つつ、物語の解明に挑んだ院政期以来の「源氏学」の世界にも分け入ります。
3 『源氏物語』と仏教
虚構である『源氏物語』は、現実社会の諸要素を貪欲に織り込み、綾なすことで独自の世界を構築しています。そのように織りなされる物語世界に欠かせない“糸”が仏教です。今回は、とくに聖徳太子と源信および浄土思想に着目します。
4 伝説の中の〈紫式部〉
院政期、『源氏物語』が権威を高め、影響を強めていくにつれ、物語そのものだけでなく物語作者への関心も急上昇します。その結果、〈紫式部〉をめぐる新たな物語=伝説が登場します。伝説はいまも生きています。
5 描かれた〈紫式部〉と『源氏物語』
徳川・五島本「源氏物語絵巻」(国宝)を先蹤(せんしょう)とする『源氏物語』の絵画化により、物語世界を視覚的に鑑賞できるようになりました。一方、〈紫式部〉も日記や伝説に基づく肖像画が描かれるようになります。視覚化された〈紫式部〉の物語の最新版が、2024年の大河ドラマです。
『特別展観 戦と平和』
日本で古代から繰り返されてきた様々な戦(いくさ)が、どのように記録され、語られてきたか、そして平和への思いが如何にして伝えられてきたかを紹介すると共に、ウクライナ情勢など戦争の影を強く感じる現在を生きていく上で、考えるきっかけとなるよう「戦(いくさ)と平和」展を企画
1 戦(いくさ)を記す
古代の邪馬台国の時代から、幕末に至るまでの戦乱を記録した資料を展示し、様々な理由により繰り返されてきた戦(いくさ)について辿る
2 戦(いくさ)を語る
仏教の無常観を背景にして書かれた軍記や、読み物として多くの人に読まれた軍記、武功を誇るために作られた絵巻物など、様々な描き方で語られた戦(いくさ)について紹介
3 平和への思い
仏教をはじめ、道教や儒教、説話などの資料から、現代の我々にも通じる先人たちの平和への思いなどについて触れます
『特別展観 病と生きる』
病に対する人々のこれまでの歩みを、「病と信仰」・「病と記録」・「病と文学」・「病と治療」の視点からとらえ、昔の人々が病に対してどのように接していたかを紹介
1 病と信仰
仏教・神道・儒教・道教・キリスト教といったさまざまな宗教から、病に関連する経典や絵図など
2 病と記録
奈良時代から江戸時代に至るまでの各時代の歴史書や日記から、病に関する記録や中国の歴史書に見られる病の記録
3 病と文学
病から生まれた物語や病に関連して詠まれた和歌、病について書かれた随筆など
4 病と治療
伝染病をはじめとするさまざまな病の治療について書かれた書物の他、病の治療の礎となる人体の仕組みについての書物や薬草などについて記された本草書など
『特別Web展観 禿氏祐祥―知の先人―』
本学名誉教授であり、仏教史学並びに仏教書誌学の研究者として知られる禿氏祐祥先生(1879~1960)の没後60年を記念して、先生の業績を振り返るとともに、先生の旧蔵書である「禿氏文庫」に収蔵される貴重資料等をWeb上で展示し、先生の研究の一端を紹介
1 禿氏祐祥の足跡
『東洋印刷史序説』をはじめとする研究業績、並びに民芸運動の柳宗悦との書簡など
2 禿氏文庫 宗教分野コレクション
浄土真宗をはじめとする仏教、神道、儒教、道教、キリスト教など
3 禿氏文庫 諸分野コレクション
歴史、文学、言語、芸術、自然科学など
4 禿氏文庫 一枚刷りコレクション
禿氏文庫に収蔵される一枚刷り木版画類コレクション約420点の一部
『特別展観 源氏物語展―いといみじき花の陰に―』
2019年10 月、藤原定家が関与したとみられる源氏物語 第5 帖「若紫」の写本が発見され、大きな話題となりました。この写本の鑑定に貢献されたのが、本学客員教授の藤本孝一先生です。『源氏物語』に関する新発見と大宮学舎開設140 周年を記念し、大宮図書館が所蔵する『源氏物語』の写本、刊本、注釈書、絵巻物などを紹介
1 源氏物語
2 首書源氏物語
3 三条西公条自筆稿本 源氏物語細流抄
4 源氏物語聞書
5 源氏絵など
『特別展観 青木文教・多田等観―チベットに学んだ先人の足跡―』
第67回日本チベット学会大会が大宮学舎で開催されることを記念し、青木文教が旧蔵していたチベットラサ市の地図である「ラサ鳥観図」や多田等観が将来した「デルゲ版チベット大蔵経(カンギュル)」など関連資料を紹介
1 秘密之國 西蔵遊記
2 亜細亜大観(青木文教撮影写真集)
3 西蔵仏画釈尊伝
4 デルゲ版チベット大蔵経
5 懺悔三十五仏像
6 ラサ鳥観図
7 ダライラマ親翰稿など
『特別展観 大谷光瑞師の構想と居住空間』
大谷光瑞師遷化70年を記念して「大谷光瑞師の構想と居住空間」をテーマに関連資料を紹介
1 鏡如宗主の宗祖親鸞聖人650回大遠忌法要
2 大谷光瑞の建物
3 大谷光瑞の執筆活動
4 実業家・研究者 大谷光瑞
5 特別出陳(伏見三夜荘での歌会関連資料)
6 大谷光瑞肖像と遺品
7 映像展示
『特別展観 ~物語る~』
「物語り」は、実在のできごとや人物の記録や伝記だけではなく、架空のはなし、小説、説話、絵本などを含む広いジャンルとして人々に親しまれ今に至っている。今回は、仏教の著名な説話をはじめとして、古今東西の人々が紡いできた「物語り」を紹介
1 仏教にまつわる物語
釈迦御一代記、三国七高僧伝、黒谷上人絵詞伝、親鸞聖人縁起、など
2 日本の物語
竹取物語、源氏物語、伊勢物語、住吉物語、志賀物語、冨士の人穴、兒雷也豪傑譚など
3 海外の物語
イソップ童話(大谷文書資料)長恨歌、絵本三国志、金瓶梅、ブロンテ姉妹長編小説など
『特別展観 龍谷大学大宮図書館 今昔物語』
2016年は、龍谷大学大宮図書館が築80周年、改修竣工10周年、貴重書庫「龍谷蔵」設置から50周年にあたる記念の年となるため、龍谷蔵の貴重資料を中心に50点余を紹介
1 大宮図書館と龍谷蔵
2 龍谷蔵の宗教資料
3 龍谷蔵の多彩な資料
『特別展観 むかしの科学あれこれ』
本学に「農学部」が新設されたことを記念し、併せて修復・復元を終えたばかりの仏教の世界観を表現した天体儀の一つである「縮象儀」の披露も兼ねて、『むかしの科学あれこれ』をテーマに自然科学分野の貴重資料を紹介
1 天文
2 数学
3 化学・物理学・気象学
4 植物学動物学
5 測量・塵
6 医学・本草学
『図書館の至宝』
・類聚古集
・念仏式
・李柏尺牘稿(二通)
・百万塔陀羅尼
・往生要集
・親鸞聖人筆 涅槃経文
・混一疆理歴代国都之図
・須弥山儀
・解体新書
・平家物語
『特別展観 本願寺宗主の向学』
本学で開催された本願寺龍谷教学会議50回記念大会及び本願寺第25代宗主 専如上人の継職を慶祝する意味も込めて、龍谷大学大宮図書館が所蔵する歴代本願寺宗主の蔵書「写字台文庫」を中心に紹介
1 歴代宗主ゆかりの至宝
2 歴代宗主の向学
3 本願寺宗主と諸典籍
『特別展観 絵のある本』
”本と絵”が内包する多種多様なありようを形態も分野・内容も彩り豊かな構成で大宮図書館所蔵の貴重資料を紹介
・滴翠園十勝
・蓮如上人御物語
・二河白道図(『報恩列聖図畫 見返し』)
・正依修多羅師子吼図
・善悪双六極楽道中図絵
・志んらんき(しらみ本)
・往生要集(和字絵入)
・十巻抄
・五輪九字明秘密釈 など