展示・イベント

<開催報告>「本を語る夕べ」

投稿日時: 2018/12/20 共通

「本を語る夕べ」は、「本との出会い 人との出会い」をキャッチフレーズに、昨年度から実施している図書館の取り組みです。

 今回は今年の7月から11月に実施されました3回の「本を語る夕べ」の実施報告をさせていただきます。

 

1)710日(火)大宮図書館 ナレッジコモンズ

   ☆スピーカー: 小島勝先生(名誉教授、元図書館長)

   ☆本: 『人間であること』時実利彦〔著〕、岩波新書、1970

2)1121日(水)深草図書館 ナレッジコモンズ

   ☆スピーカー: 松岡憲司先生(経済学部教授)

☆本: 『マネー・ボール』マイケル・ルイス〔著〕、中山宥〔訳〕、ハヤカワ文庫、2013

3)1128日(水)深草図書館 ナレッジコモンズ

   ☆スピーカー: 岩田貢先生(法学部 教授)

☆本: 『史実を歩く』吉村昭〔著〕、文春新書、1998

 

なお、11月21日の「本を語る夕べ」に参加された学生さんから、下記の文章を寄せて頂きました。

 

<感想>  経済学部 1回生 阿部更紗

☆「本を語る夕べ」に参加して

今回、初めて「本を語る夕べ」に参加させていただきました。図書館でのイベントということで、内容が少し難しいのではないかと思っていましたが、分かりやすく楽しい雰囲気でした。

今回参加させていただいたきっかけは、スピーカーが基礎演習の担任である松岡先生であり、元々プロ野球が好きでセイバーメトリクスにも興味があったからです。興味深いお話を沢山お聞きすることができ、いい時間になりました。

☆『マネーボール』について

今まで、よく野球の分析や解説などでWAROPSなどを聞いたことがありましたが、算出方法がよく分からず、ランキングだけ見てなんとなく解釈していました。今回、解説を交えながらお話いただいて、算出方法がわかりました。

統計の際には、グラウンドが予想以上に細かく分割されていることに驚きました。現在、メジャーリーグではかなりセイバーメトリクスが導入されていますが、このような背景があったのかと納得しました。野球チームが成功するためには、能力の高い選手を集めればいいと思いがちですが、個々のポテンシャルが高いかどうかよりも、統計的な考え方を活用して編成したチームのほうが有利なのだと分かりました。

セイバーメトリクスのように「統計学的な考え方」は、野球だけでなく、サッカーやラグビーなどでも使われていることを初めて知りました。古くから言われているような一般論も面白いですが、セイバーメトリクスのような統計を積極的に活用したスポーツにも興味が湧きました。伝統的な考え方も統計も、両方をうまく組み合わせた、もっと面白いスポーツを見ることができる時代が来るのが楽しみです。

  『マネーボール』の本は、初めは厚い本で難しそうに感じましたが、実話なので場面の想像がしやすく、とても読みやすくスルスル進みました。

常識や既成概念にとらわれず、新しい考え方を受け入れる大切さを学びました。面白かったですし、これから社会に出たときに、考え方を活かせそうだと思えた1冊でした。