長尾文庫のアーカイブ化

「長尾文庫」は、株式会社大長水産代表取締役であった長尾隆次氏(1929~2016)が、1950年から1983年まで、30有余年の歳月をかけて収集した企業の歴史資料を中核にしたコレクションです。資料は、社史を中心に団体史、産業史、人物史、定款、営業報告書、広告資料(引き札)等があり、質・量とも全国有数のコレクションとして評価されています。

 長尾氏のコレクションは、個人コレクションでありながら、マスコミに取り上げられ、研究者の利用要求が高まるようになりました。このことから、長尾氏は、研究機関への譲渡を決意され、特に生まれた地である関西の大学で広く研究者に利用されることを希望されたことなどにより、1983年に龍谷大学が購入することとなりました。「長尾文庫」は、長尾氏のコレクションを礎にして、現在も社史などを中心に資料収集に努め、学内外の利用者に供されています。

・長尾文庫アーカイブ化の開始について
貴重資料画像データベース「龍谷蔵」(https://da.library.ryukoku.ac.jp/index.html)では、2023年度から「長尾文庫」の特色の1つである引き札資料を取り上げ、順次公開を開始いたしました。2024年9月末現在で、66枚の引き札を公開しています。

 

 

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 長尾文庫の引き札の資料は、購入時に整理された「長尾文庫 引き札部ファイル」では1,145資料に上ると思われますが、1資料で複数枚がカウントされているものもあります。今後はOPACへの登録作業を進めながら資料数の特定を行い、アーカイブ化を順次実施していく予定です。